なわ跳びの教え方1

「なわ跳び」は未就学児にとって難しい運動の1つです。何故なら手の動き、足の動き、タイミングが協調して動かなければ成功とならないからです。早い子は年中ぐらいからできるようになりますが、小学校に入っても跳べないお子さんは沢山います

運動が苦手なお子さんを対象にそれなりに成果を出してきましたが、私の教え方は「こうしたら上手くできる」「必ず成功するなわ跳び練習」といった技術指導に関するテクニックが中心ではありません。応用行動分析(ABA)を用いた「子どもに反復練習を促すためのテクニック」が今はメインの教え方でこれが最も効果があると実感しています。

子どもは好きな遊びなら何度でも繰り返します。これが新しいスキルを覚える時の近道であり、実際好きな遊びはどんどん上達していきます。しかし失敗を繰り返すような反復練習はとても嫌います。保護者の「ダメ、やり直し」「そうじゃなくて・・」のような言葉を聞くとすぐに「やーめた」となりがちです。

したがってお子さんが新しいスキルを効率よく獲得するにはあるコツがあります。

私がなわ跳びを教える時は①エラーレス②練習が好きになる工夫 に注目して指導しています。

まず①エラーレスについてですが、例えばお子さんが繰り返し遊ぶのは何故かというと、自分で成功の見通しが立っているから繰り返すとも言えます。まずこの見通しがもてることがとても大事です。①エラーレスであることは成功という結果の予測ができる安心感を子どもにもたせることができます。

そして安心感を得ると②練習が好きになる工夫 ができます。一般的には成功後に必ず「ほめる」ことが運動を好きになる効果を発揮します。①と②は相互関係で成り立つのでどちらも不可欠な要素です。

したがって私がなわ跳びの練習で最初にすることは課題レベルを下げて成功体験を積ませること(①エラーレス)そして沢山ほめる(②練習が好きになる工夫)ことになります。

シンプルですが一貫したやり取りを継続することが学習においては最も効果的です。
次回でもう少し詳しく具体例を出します。